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2021年1月29日金曜日

小型密閉型スピーカーの自作【第3回】ディスクトップには何を置く⁇ 好みの音がいい!!

自作だからできるオリジナルスピーカー。ステージモニター調エンクロージャー、音ばなれと高音の指向性。


以前の【第1回】【第2回】では、アコースティックサスペンション方式の小型密閉型サブウーファー2.1ch アンプLepai LP-168 HAのレビューについての話してきました。

今回の【第3回】は、2.1ch アンプLepai LP-168 HAの特性を考えた小型密閉型スピーカーの自作の話です。

1.☛ 小型密閉型スピーカーエンクロージャーの形状


この小型密閉型スピーカーの最大の特徴は、一般的なマッチ箱タイプの形とは違うエンクロージャーの形にあります。その目的は、高音をしっかり、に聞こえるようにするためです。

「スピーカーは、ベストなセッティングで音楽を聴くのが基本」


どうして、このようなエンクロージャーになったのか?

私が想定しているニアフィードとは、ディスク上にパソコンのディスプレイモニターが置かれ、その両脇にスピーカーを置かれた、普通に見かける空間です。

その机の上には、ディストップパソコンのディスプイモニターだけでなく、ノートパソコンが置かれている場合もあると思います。

このようなニアフィールドでも、オーディオにおけるスピーカーのセッティングの基本は、リスナーの耳の高さと、スピーカーの高音が出る部分の高さを合わせることが肝心になってきます。

そもそも高音というのは、低音や中音に比べ指向性が強いのがあります。ですから、高音がしっかり耳に入ってこないと音が良くないように聴こえます。

スピーカーが同じ場合であっても、スピーカーのセッティングによって音は、良くも聴こえたり、悪くも聴こえたりします。

ですから、ベストなリスニングポジションを構築するには、右スピーカー、左スピーカーの設置位置とリスナーのリスニングポイントが正三角形になるようにし、スピーカーを耳の高さに合わせるスピーカーのセッティングで聴くのがセオリーです。

良い音で聴くための基本中の基本となります。

ニアフィールドという特有の極小空間であっても、良い音で聴くためには、スピーカーの基本セッティングで聴くのが理想です。

そのためには、ディスク上に置いた小型のスピーカーの高音の出る部分を、リスナーの耳の高さに合わせるためにリスナー自身が下がるか、小型スピーカーを持ち上げるしかありません。

それを可能にするための形状として、ステージモニター形状を取り入れました。


 2.☛ 小型密閉型スピーカーには、TOPTONE製F70A21-5フルレンジが "ちょうど良かった“ 



トップトーン製F70A21−5 フルレンジ

1.インピーダンス: 8Ω  2.定格出力: 5W  3.最大出力: 7W  4.最低共振周波数: 155Hz  5.周波数レンジ: fo〜20kHz  6.出力音圧レベル: 85dB W/m  7.マグネット質量: 81g  8.重量: 239g

以上が7cmフルレンジユニットF70A21-5の仕様です。

このフルレンジの鳴りっぷりは、一言でいうと低音域は全く出ません。はっきり言ってバスレフ型が似合うフルレンジ。購入時に内容積1.5リッター前後の密閉型エンクロージャーを作り、その鳴り方は確認済み。

という経緯から、小型密閉型サブウーファーから出る低音と小型密閉型スピーカーからでる低音の重なりあう領域を小さくするのに、ちょうどよかったので7cmフルレンジユニットF70A21-5を選びました。


3.☛ LepaiLP-168HAを使った小型スピーカー自作のまとめ


 手前味噌にはなりますが、小型密閉型サブウーファーと小型密閉型スピーカー仕上げのクオリティーは、満足いくものになりましたが、・・・・
音質は、やはり小型の域を超えるものにはなりませんでした。でも達成感はえられましたね。



P[015]

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 密閉型フルレンジ一発スピーカー製作>>フルレンジ一発の特徴

 Lepai LP-168の購入をきに、小型密閉型サブウーファーと小型密閉型スピーカーの製作(自作)【第1回】

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2017年9月28日木曜日

アコースティックサペンション方式でタイトな低音を目指した。小型密閉型サブウーファーの製作(自作) 【第2回】

ニアフィールド用小型密閉型スピーカーに小型密閉サブウーファーの追加で、低音の力強さと音場の広がりが増す!!



アコースティックサスペンション方式の小型密閉型サブウーファーは、10cmという小口径にも関わらず50Hz辺りまでフラットなF特性で低音を再生。

小型密閉型サブウーファーの追加で低音の再生表情はとてもタイトで、そして力強さと音場の広がりが得られ、曲のスケール感が向上して聴こえます。

【第2回】になります今回は、小型密閉型サブウーファーについてご紹介して参ります。


   目次 

 1.  小型密閉型サブウーファーの仕様

 2.☛  小型密閉型サブウーファーの表面仕上げ 

 3.☛  小型サブウーファーは必要か?



アコースティックサスペンション方式の小型密閉型サブウーファー
____________________________________________________


1.☛ 小型密閉型サブウーファーの仕様


■ 小型密閉型サブウーファー用スピーカーユニット


10㎝フルレンジスピーカーユニット
 
アコースティックサスペンション方式小型密閉型サブウーファーに使用したのは、日立製テレビから取り出しておいた10㎝のフルレンジスピーカーユニットです。

ブラウン管TV用なので防磁気型。ペーパーコーン紙でエッジは、ウレタンではなくラバー。何の変哲もない10㎝フルレンジです。

Lepai LP-168 HAのサブウーファー出力に繋ぐと振動板の振幅が十分に取れるモノです。振幅が大きくとれる、ストロークが大きいということは、低音再生に有利でf0が低いのではないのかという推測から、アコースティックサスペンション方式による密閉型サブウーファーユニットとして選択しても低音域再生において、なんの問題もないという判断にいたり使用に至りました。

■ 小型密閉型サブウーファーエンクロージャー内容積


1、Lepai LP-168 HA2.1chアンプサブウーファー出力調整で、調整量に応じた音圧を容易に得られるので、”エンクロージャーの内容積を厳密に求める必要はない” 

2、10cmフルレンジユニットはテレビからの取り出し品でT/Sパラメーター値が分からないため、その値を基に密閉型エンクロージャーの内容積を求めることができない。

3、小型化を図るとはいえ、ローエンドの伸びがなく特定の低音帯域が持ち上がった、所謂、低音域が詰まったように聴こえる、エンクロージャーの内容積は避けたい。

4、サブウーファーからの中音出力を抑えるため、吸音材の充填量をできる限り多くするが、低音域が詰まったように聴こえる、充填量は避ける。


仕上げ前の小型密閉型サブウーファーの前面


上記要件を考慮し、できる限り小型化を目指したエンクロージャーの内容積は、10㎝フルレンジの場合、スピーカーユニットのT/Sパラメーター値にもよりますが、密閉型では5L~10Lの範囲に収まると思われることから、5L+αの内容積となりました。

また、フルレンジユニット駆動すると磁気回路に不要振動が起きるので、その不要振動を抑えるためのエンクロージャーの内に支柱を設け、その支柱にユニットの磁気回路があたるようにし、不要振動をエンクロージャーに逃がすようにしました。

支柱は、エンクロージャーの天板と底板に木ねじで固定されています。

そして、エンクロージャーの内の吸音材の充填量は、満充填です。ギュギュー詰めでありません。サブウーファーのエンクロージャーの仮組の段階で充填量を見極めています。



仕上げ前の小型密閉型サブウーファーの背面


2.☛  小型密閉型サブウーファーの表面仕上げ



アコースティックサスペイション方式による小型密閉型サブウーファーは、設置フィールドに合わせ、Lepai LP-168 HA2.1chアンプを上面もしくは背面に取り付けできるようにしています。

背面にLepai LP-168 HAをマウント

上面にLepai LP-168 HAをマウント



エンクロージャーの表面仕上げは、前面、上面、背面を黒のビニールレーザー張り。右面、左面は、0.5mmの厚さのアルミ板を張り。底板は、2.5cmの厚さのしな合板に黒のつや消し塗装で仕上げとなっています。


3.☛ 小型密閉型サブウーファーは必要か?



小型の密閉型サブウーファーを追加することで、安価なPC用スピーカーのような、うすっぺらな音から、さよならできます。厚みのある低音で高音がキラつかないバランスの取れた鳴り方ができます。そして聴き疲れません。このサウンドは。

バランスが取れる鳴らし方とは、Lepai LP-168 HA2.1chアンプの機能で、サブウーファーとR・Lメインスピーカー間の音圧のバランス調整が容易にできるからです。

ディスクトップなどのニアフィールド用として、パソコン(PC)・スマホ・ミュージックプレーヤーなどに繋いで鳴らすと、思い他、嬉しさがこみあげてきます。 

サブ・ウーファーありと、なし。あった方が、「吉」です。特にR・Lメインのスピーカーが小さい場合(小型の密閉型)は。

お疲れ様でした。最後までありがとう。


P[014]


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2016年3月11日金曜日

Lepai LP-168 HAの購入を機に、小型密閉型サブウーファーと小型密閉型スピーカーの製作(自作)【第1回】

ニアフィールド用の小型密閉型スピーカーに小型密閉サブウーファーの追加で、低音のタイト感と音場の広がりが増す!!

  

昨年、12月11日にヤフオクでサブウーファー出力付のLepai LP-168 HA購入を機に、今年1月中旬よりニアフィールド用に、このアンプの機能を活かした小型密閉型サブウーファーと小型密閉型スピーカーの製作に取り掛かってきました。


これから、2.1chアンプに対応したアコースティックサスペンション方式の小型密閉型サブウーファーと小型密閉型スピーカーの製作(自作)をご紹介してまいります。


◆ 目次 
 
1.☛アコースティックサスペンション方式小型密閉型サブウーファー小型密閉型スピーカーの概要
    
2. 2.1chアンプLepai LP-168 HAの特性をスピーカー製作(自作)に反映させる



アコースティックサスペンション方式小型密閉型サブウーファーと小型密閉型スピーカー
_____________________________________________________


1.☛ アコースティックサスペイション方式小型密閉型サブウーファーと小型密閉型スピーカーの概要


■ アコースティックサスペンション方式



アコースティックサスペンション方式とは、ユニットの口径に対し比較的小容積の密閉型エンクロージャーに、音材を十分に満たし、「foの低いユニット」を使い、より低い周波数までフラットな特性で低音再生を可能にした方式です。



このアコースティックサスペンション方式は、イギリスのAR社(Acoustic Research)によって1955年前後に開発されまいた。 詳しくは、オーディオの足跡等でご参照ください。



一般にサブウーファーを密閉型で製作するとバスレフ型に比較してエンクロージャーは、ローエンドを伸ばそうとすると大きくなります。そこで密閉型サブウーファーの小型化を図る目的でアコースティックサスペンション方式を取り入れることにしました。



アコースティックサスペンション方式で小型密閉型サブウーファーを製作するためには、AR社で使われているfoの低いユニット」が必要になます



簡単に説明するとコーン紙の「振幅が大きく取れるユニット」ということでしょう。具体的には、コーン紙(振動板)が重く、サスペンションが柔らかく、ロングボイスコイルタイプのユニットとなります。



■ 採用したスピーカーユニット(ドライバー)


【 サブウーファー用ユニット 】



上記、要件を満たすために、低音領域おける下限域再生性能に優れたfoの低いウーファーユニットと、そして、エンクロージャーの更なる小型化を図るため、8~12cm口径ののユニット中から採用を考えてました。

* 8cm口径  : 小型化には適しているが、foが高い。

* 10cm口径 : 小型化には適し、foも100Hzを切るユニットもある。

* 12cm口径 : foも100Hzを切るユニットも多いが、エンクロージョーの大きさが気になる。



しかし、今回は以下ような状況から衝動的に、フルレンジを採用してしまいました。



アンプのテスト試聴のため手持ちの日立製10cmフルレンジを裸の状態でLepai LP-168 HAのサブウーファー出力に繋ぎ、サブウーファーレベルを徐々に上げていると、思いのほかコーン紙(振動板)が大きく振幅。尋常じゃないほど。「10cmフルレンジってこんなにストロークする!?」



「フルレンジとは思えない程。ウーファーユニットに近い特性!? 低音域も下限の方まで10cmとしては、十分出ているように聴こえる。



これだと、「密閉(アコースティックサスペンション方式)でもいける!」という衝動から、10cmフルレンジで製作(自作)しました。 製作した結果は、思いのほか良好な結果が得られました。


* 10cmフルレンジ 10W 日立製テレビより取り出し品 



詳しくは、【次回】の中でお伝えいたします。  



【 L・Rスピーカー用ユニット 】



下記のフルレンジを選択しました。

7cmフルレンジ 7W トップトーン製 F70A21-5 (ネットから購入)

詳しくは、【次回】の中でお伝えいたします。


■ 密閉型エンクロージャーの容積と容姿「ルックス」


* L・Rスピーカー  : 1.5リッター前後  吸音材は、必要最小量
* サブウーファー  : 5.0リッター前後  吸音材は、フル充填



密閉型エンクロージャーの容積と吸音材の充填量は、上記のとおりです。容姿(ルックス)は、このページの上の画像をご覧ください。

詳しくは、【次回】の中でお伝えいたします。


2.☛ 2.1chアンプLepai LP-168 HAの特性をスピーカー製作(自作)に反映させる 


■ Lepai LP-168 HAの仕様とレビュー




Lepai LP-168 HAは、AB級ンプ。普通のアナログアンプになります。仕様と主観による評価は下記になります。

 ステレオ出力    2×40W MAX(電源に依存)
 サブウーハー出力  1×60W MAX(電源に依存)
 電源入力ジャック  2.1mm×5.5mm
 電源        9~14.4V DC5A
 ライン入力     RCA、3.5mmミニプラグ
 USBポート    スマホやMP3プレーヤーなどに充電可能・・?
 サイズ       約18.6cm×13cm×4.9cm
 重量        458g
Lepai LP-168 HA 前面パネル
前面パネルには左より、1・電源スイッチ、2・赤のランプ(電源確認)3・サブウーファーレベル調整ツマミ0~10、4・クロスオーバー領域の調整ツマミ50~200Hz、5・青のランプ(サブウーファー出力レベルに応じて点滅)、6・高音レベル調整ツマミ(L・R用)、7・低音レベル調整ツマミ(L・R用)、8・音量レベルツマミ(L・R用)、9・3.5mmミニプラグジャック


 
Lepai LP-168 HA 後面パネル
後面パネルには左より、1・RCA入力ジャック、2・(上段)R・Lスピーカーターミナル、(下段)サブウーファーターミナルR・Lどちらでも出力、3・USBポート、4・電源入力ジャック



【 外観と品質の評価 】



購入価格は、商品代金¥2、480+送料¥510で、電源アダプターに12V5Aが付属してました。価格から考えて仕上がり品質は、アルミ材の肉厚も薄くもなく、そこそこの質感があります。



アンプのデザインは、人それぞれ好みは違うと思いますので、評論しません。決して嫌いなルックスではありません。価格、相応でしょう。


【 各調整機能の評価 】


Lepai LP-168 HA 前面パネル 各調整機能

サブボリューム、メインボリューム共に、調整量に応じた必要十分な出力が得られます。


クロスオーバー調整は、50Hzから200Hzに徐々に右に回しても、サブウファーからは、中音の量が増えて聴こえてくるばかりで、調整よってクロスオーバー値が変わっているようには思われせん。周波数音圧特性測定でも低音域から中音域方向の音圧が上がるばかりでした。


トーンコントロール調整は、高音、低音ともに調整量に応じた増減量が不足気味と思われます。


■ サブウーファーとL・Rスピーカーの音の繋がり 




周波数音圧特性測定には、スマートホンで利用できるアプリ「FrequenSee-スペクトラムアナライザ」を活用しました。手軽に周波数音圧特性測定ができるので、スピーカー製作(自作)に取り組む上でトテモ役立ちました。



では、アンプのテスト試聴と周波数音圧特性測定を経て。


[1] 2.1chアンプLepai LP-168 HAの機能であるサブウーファー出力からは、任意のクロスオーバー調整値における、減衰フィルタの減衰があまりにも緩やかなため、中音域の音が聴こえてくる
500Hz以上の音圧も測定で確認できました。


[2] L・Rスピーカーから、音量ボリュームを上げると入力OFFの状態でも、微量な「ビー」というノイズが聴こえる。入力ONにし音量ボリュームを上げると、ソース音にかき消され、その「ビー」というノイズ音は気にならなくなる。



上記、2箇所がLP-168 HAで、最も気になったところでした。[1]と[2]を改善するため改良を行いところですが、アンプはノーマル特性を基に、サブウーファーとL・Rスピーカーの製作(自作を)に取り組みました。[2]のノイズについては、無視しました。



[1] において、サブウーファーのクロスオーバー調整が50Hzの位置でも中音域の音が聴こえるため、サブウーファーとL・Rスピーカーのの繋がりを考慮しました。



*サブウーファーから出る中音をできる限り抑える密閉型エンクロージャーの構成に。



L・Rスピーカーとサブウーファーから出る音の重なり合う音域を最小帯域するために、L・Rスピーカーユニットには、低音の出ないフルレンジを採用。



以上がLP-168 HAの特性をスピーカー製作(自作)に反映させた事項になります。



今回は、ここまでになります。この続きは、【次回】アコースティックサスペンション方式で小型化を目指した。小型密閉型サブウーファーの製作(自作)でお伝えいたします。



お疲れ様です。有難うございました。


P[013]


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2011年12月11日日曜日

密閉型フルレンジ一発スピーカー製作

  フルレンジ一発の特徴  



 フルレンジ一発とは、1個のフルレンジ型ユニットを使って、人間の可聴域およそ20Hz~20kHz内の領域を再生しようとするスピーカーシステムのことです。


 このフルレンジ一発では、超低音域から超高音域までの高忠実度再生は不可能。しかし、パーソナルな耳あたりの良い「いい音」と感じる感性レベルの音質を追求するなら、フルレンジ一発でも良いモノがあると思います。


 フルレンジ型ユニットの特性と密閉型エンクロージャーの特徴を踏まえ、エンクロージャーの構造や形状、スピーカーのセッテイング、ユニットのチューニングをトータルに考え、スピーカーシステムの設計に反映させることで、耳あたりの良い「いい音」と聴けるような音にまとめ上げてことは、出来ると考えます。


 言い方を代えると、フルレンジ一発の音としては、「上等。よく出来た音。うるさくない。ちょっとした2Wayや3Way(LCネットワーク方式)の音質を凌ぐ。」いい音は、期待できると考えます。


でも、くどいようですが超低音域から超高音域までの高忠実度再生は、1個のユニットでは不可能と思います。


 まずは、フルレンジユニットならびにそれを使ったスピーカーシステムのメリットとデメリットを取り上げます。


 フルレンジ型のメッリトとデメリット 



【メリット】

全帯域の音(フルレンジの音)が一箇所の音源から放射されるため、点音源となる。ただし、密閉型のみとなります。


音楽で重要な100Hz~4kHz帯域の位相の変化がなめらかなのでステレオ再生での定位感が良く、加えて、再生音のボーカルが自然な感じで聴こえる。


LCネットワーク、アッテネーターが不要なため、音声電気信号の劣化が無いので、それによる音質の劣化が無い。

コストパフォーマンスに優れている。


【デメリット】

再生可能領域が狭い。ユニットの口径にもよりますが、再生帯域50Hz~18kHz位。

低音域限界付近は混変調周波数歪、中高音から高音域付近は分割振動による歪が増加するためユニットの口径と性能によって、うるさく感じるモノもある。 

高域の指向特性がわるい。


【フルレンジ一発の最大のメリット】


 このブログにあるスピーカー(ユニット)の鳴らし方になること、位相の変化がなめらかなこと、コストパフォーマンスに優れていることが挙げられる。


【フルレンジ一発の最大のデメリット】


 中高音から高音域付近で分割振動で起きる歪で音圧にピーク、ディップが起きている。更に、小口径ユニットは、原理的に低音再生時に振動板の振幅が大きくなるため、中高音がドップラー効果により周波数振幅変調歪が起きていること。


 このようなことからフルンジユニットごとの特有の音質(癖とも言うべき)に成りがちになることが挙げられる。


  密閉型でフルレンジ一発を鳴らす  



 20cm以下の小口径ユニットをマウントした密閉型スピーカーでは、低音域の特に100Hz以下の音圧が得にくく、これがデメリットの一つでもあり、最大の欠点です。ここをどのようにクリアするかが課題です。


 そして、口径が大きく成るにしたがって高音域の質とクオリティーが落ちる。その解決策を考えてみました。


1、コーナーセッティッグ

 スピーカーシステムは、リスニングルーム内のセッティッグの仕方で再生音の響き方や低音の聴こえ方が変わる。スピーカーを部屋のコーナーにセッティッグし低音域の量感を得る。ただ、音がこもり気味に聴こえるようであるが、エンクロージャー形状で解決できる。


2、アンプのトーンコントロールの活用
  
アンプのトーンコントロールやラウドネルもしくはイコライザーで高音と低音の補正を行う。


3、ユニットのチューニング
  
 低音帯域の拡大と分割振動の影響による中高音~高音域の暴れを抑えるための、ユニットのメカニカルチューニングをすることで、音の分解能向上が可能になる。


4、ユニットのマウントの仕方
  
ユニットのバッフルへのマウントの仕方で、音質(音の分解能)が向上する。


  ユニットの選定  



 フルレンジ一発(1Way)スピーカーシステムに使用されているフルレンジユニットの口径は、8cm~20cmまでが中心です。ユニットの種類は、シングルコーン型と高域特性を補うため、中心に小さなコーンを付けたメカニカル2ウェイのダブルコーン型があります。


また、俗に「ロクハン」呼ばれる16cm口径と20cm口径は、高低間の「音のバランスが良い」と言われています。
20cmフルレンジユニット


 国内では、ダイヤトーンのP-610やパイオニアのPE-16などが名機と呼ばれ、スピーカー自作派の方々に長きに渡り愛用され、今も人気があり、その影響なのか、16cmユニットが主流のようです。


海外では20cmユニットが主流です。


 フルレンジユニット1個で密閉型スピーカーを製作するにあたり、80Hz~200Hzまでの低音域の音の質、音響的エネルギー量(空間のリアル感)を考えると、フルレンジ型であっても25cm(10インチ)口径を使った方が良いのではないかとも考えます。


しかし、中高音~高音域の分割振動の影響による歪量が懸念されますので、10インチ口径のフルレンジユニットの特性と音質を調べてからと思っています。


 1インチのボイスコイルを使ったダブルコーン型10インチであれば、ロクハン等の高音域の特性と比べても遜色はないとも・・・・・? 


 今回の密閉型フルレンジ一発スピーカー製作では、低音から高音域間の音の出方のバランスが良いとされる日本的フルレンジの王道、「ロクハン」16cmユニットを使って考案します。


本当にロクハンは、「低音~高音域間の音の出方のバランスが良いのか?」


P[007]


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2011年10月31日月曜日

密閉型2Wayスピーカー「スパイス2.11」~5

 密閉型2Wayスピーカー「スパイス2.11」完成 


密閉型2Wayスピーカー「スパイス2.11」~4からの続きです。






密閉型2Way「スパイス2.11」をTVに接続


 9月上旬に、「スパイス2.11」が完成しました.。そこで液晶テレビの背面にトグルスイッチとスピーカー接続用の音声出力ターミナルを取り付け、テレビ内臓のアンプで「スパイス2.11」を鳴らすように改造しました。

 これにより液晶テレビ付属のリモコンでスピーカーの音量調節が可能となり、液晶テレビで様々なスピーカーシステムが試聴可能としました。

 テレビ内臓のアンプ(シングルアンプ)はけして性能が良いとは思いませんが、ブルーレイレコーダーでCDが再生できるの、スピーカーシステムの試聴とテストを繰り返すのには打って付けです。

ただし、シングルアンプの場合ですと、2Wayか1Way(フルレンジ一発)のまでのスピーカーシステムで鳴らすのが最適と考えています。

 それは、スピーカーユニットの鳴らし方の観点からと。そして、シングルアンプで鳴らすマルチウェイ方式では、フルレンジの音声電気信号をLCネットワークで分割しますので、音声電気信号回路にコイルとコンデンサーを入ることで電圧と電流の位相差が起こるなど、弊害があるからです。

 スピーカーユニットのインピーダンスは、入力周波数に対して一定ではなく、その値が変化することで設計上クロスオーバー周波数は一定ならないこと。

そして、スピーカーユニット数が増えると、LCネットワークによるクロスオーバー周波数ポイントも当然増えますので、電圧と電流の位相差によりユニット間のタイムアライメント合わせが容易ではない、という問題があるからです。

 スラント(傾斜)式スタンディング 



密閉型2Way、スラント方式

  エンクロージャーの脚は、三点支持とし、画像では
  判りにくいのですがエンクロージャーのトップパネル
  面とスピーカーを設置しているフローリングの面は平
  行で、トップパネル面は水平を保たせています。

   これによりトップパネルに置かれたホーンツィータ 
  ーは水平方向に音を放射します。

   加えて、エンクロージャーを後方に5度スラント(傾
  斜)させてスタンディングさせることで、ホーンツィータ
  ーの放射音とフルレンジの放射音の空間合成をスム
  ーズになります。

   また、エンクロージャーをスラント(傾斜)させること
  で、前方方向への音飛びが良くなる為、音場の奥行感
  を出すのに一役かっています。

   更に「スパイス2.11」では、ユニット間のタイムアライ
  メントに配慮したフリー配置型(前後に移動可能)ホー
  ンツィーターとしています。



 「スパイク2.11」の音質のスケールやリアル感 


 「スパイク2.11」の再生音は、密閉型スピーカーの特徴の低音域の締まり、ホーンバッフルの指向性のコントロールにより中高音張り出しもあり、そして、フルレンジユニットの接続端子からアンプまでの間にはスピーカーケーブル(その間の直流抵抗値を下げるためターミナル端子なし)しかありませんので電磁制動(ダンピング)の利いた、なかない良い音ではないかと主観ですが感じます。

しかし、フルレンジユニットの口径が小径のため、再生音から聴こえる楽器のスケール感とリアル感は、今一歩も百歩も後退しているかのようです。


 でも、メリハリのある好みの音質です・・・・・


 「スパイス2.11」のは14cmのフルレンジ小径ユニットなので、・・・そもそも、生の楽器(太鼓)が発する音(疎密波)の体積量とスピーカーユニットの振動板が発する音(疎密波)の体積量が、あまりにもかけ離れ過ぎていて量的差があるからでしょう。


 やはり、低音域の再生には、口径の大きいスピーカーユニットの方が適しているのではないでしょうか。

 今後の予定は、フルレンジユニット一発(1Way)仕様、コーナーセッティング型密閉スピ
カーシステム製作に取り組もう考えてます。

P[006]


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