2014年3月21日金曜日

小型バックロードホーン!手頃なフルレンジ型(3)

  バックロードホーン音質改善  


バックロードホーンには特有の共鳴音がある。


上記課題は、バックロードホーンにおける最も忌まわしい課題です。

バックロードホーン型スピーカーの音にはエンクロージャーの大小にかかわら、共鳴音(癖、エコー的な)とでもべき音色が多か少なかれ確認できるのではないでしょうか?

その共鳴音(癖、エコー的な)の現われ方が甚だ激しくなると「ボーボーとかホーホー」という具合に聴こえるようです。


このようなバックロードホーン型特有の共鳴音(癖、エコー的な)を解消するために、空気室、道内、口端内部に吸音材の充填をしたり、エンクロージョー剛性に配慮した強化造にしたりしています。

また、フルレンジユニットを交換したり、フルレンジユニット(ドライバー)並びエンクロージャのエージングに頼るなど、いろい音質改善策が行われてます

それをうかがい知る記述をネットでよく読みました。前作の小型バックロードホーンの音でも確認しています。・・・・・その原因は????


共鳴音の原因は、音波の反射


バックロードホーン型の動作原理は、ホーン原理に基ずく動作より、共鳴原理に基ずく動作支配的と思います。それは、音波の性質、特性を良く知ることで、おのずと理解できるはずです。


下の2機種のバックロードホーン型スピーカーは、ネットで小型バックロードホーンと検索すると、よくお目にかかるCW型のホーンロード構造のエンクロージャーです。


【平行直管型段階ホーンロード】


第1音道・第2音道・第3音道・第4音道・・・ロード(音道)内の断面積を段階的に拡大することで疑似的エキスポネンシャルホーンとしたCW方式のバックロードホーンスピーカー


平行直管型段階ホーンロード

【エクスポネンシャル(指数関数)ホーンロード】


長谷弘工業様が販売されている板を重ねて作るバックロードホーンスピーカーに見られるような、曲線構造でスムーズな広がり率を可能にしたエキスポネンシャルホーンをCW方式に取り入れたバックロードホーンスピーカーです。

こちらはロード(音道)内で起こる音波の反射は、【平行直管型段階ホーンロード】に比べ、かなり抑えられると思われます。


エクスポネンシャル(指数関数)ホーンロード

上記、どちらのバックロードホーン型スピーカーの開口端でも、ホーン原理を基に考えると、低音域周波数の波長の長さより開口端周囲の長さが不足しているため、開口端で音の反射が起こります。また、反射波を抑える開口端形状とはなっていことも挙げられます。


これは、開口端外周部空間の音響インピーダンスと開口端から放射せれる音の音響インピーダンスとの間に、音響インピーダンスの差があり、インピーダンスの整合が取れないため、開口端から空気室に向かう反射波が起こるからです。


これにより、、開口部から空気室に向かう反射波に起因する共鳴(癖、エコー的な)が起こり、これが、「バックロードホーン型スピーカー特有の癖=音色の元」となっていると考えます。



また、平行直管型段階ホーンロードでは、各音道内毎に音波の反射が起こりやすい構造で、端で起きる反射波と各音道内毎で起きる反射波が互いに複雑に作用しあい、エクロージャー構造に応じた特有の共鳴が起こると考えます。


音質改善策


回は小型バックロードホーンという縛りがあることから、低音域における共鳴音(癖)に消し去ることは、音(音波)の性質・特性上(ホーンの原理的に基づくと)不可能という至ってます。


一般的な小型バックロードホーン型スピーカーでは、低音を再生するために必要なロード長さることながら開口面積、開口端周囲長を有していない、あまりにも開口端が小さすぎます


だからと言って開口部を大きくする為に、ホーン(ロード部分)の広がり率を大きく取るとうことではないです・・・・・・・・

フロントホーン型並びバックロードホーン型の最も重要なファクター

1、低音再生に必要な開口端の大きさがある

2、開口端で起きる反射を抑える開口形状がある

3、ロード(音道)内で反射を起さない形状が必要

4、低音域再生に必要なロード長の確保

5、空気室で中高音を減衰を図る(バックロードホーンのみ)

であると考えます。

低音再生に必要な開口部の大きさと開口部やロード内で起きる反射波を抑える形状にすることで、改良された音色、音質は期待できるものと思います。

ただ、小型ゆえ低音域再生に必要なロード長と開口端の大きさを確保することは、非常に難しいと思います。

【追記】

100Hzの低音をホーンできれいな音で再生するためのホーンの周囲長は、最低でも1オクターブの50Hzの波長の長さが必要です。計算していただくと分かりますが、かなりの大きさのホーン開口端になります。小型バックロードホーンの枠には、到底おさまるものではありません。

小型バックロードホーンスピーカーと言うより、小型バックロードスピーカーと改名した方が良いのではないか、と、この頃、思う次第です。

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